お腹がたぷたぷの猫(2016/09/18)

こんばんは。

今日は猫が死んだ話をします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一緒に暮らしていた2匹の猫のうち、おばあちゃんの方が死にました。8月末の猛暑から体調を崩して、固形の餌を食べなくなり、Nassfutter(日本語でなんていうんかしらん、パウチの餌)と猫ミルクを与えたり、ここ2週間くらいは毎日病院で注射してもらったりしていたのですが、この前の水曜早朝になんだがゲボゲボ言うてるなおもて眠い目こすって覗きに行ったらドアの周りをふらふらぐるぐる見えてんだか見えてないんだかわからんような足取りで、すべって転んでおしっこもらして、あ、やばいって思って夫を呼んで、苦しそうな呼吸がゆっくりと止まるんをふたりで看取りました。

これっぽっちも穏やかな眠りではなくて、目は開いたまま口からよだれを垂らしての最期でした。

もうここ2年くらいずっとボケてて、毎朝起きるたびにあぁまた部屋の隅におしっこしてる、机の下でうんちしてる、片付けなくちゃってところから始まって、ノイローゼになりかけてて、ゲージに入れようかとか、おむつつけようかとか、そういうことも考えてた。でも死ぬなんて思ってなかった。ゲロ吐いてばっかで、病院行き始めてからは嫌がる猫を押さえつけて薬を飲ませなくちゃいけなかったし毎日注射代に30ユーロ40ユーロ払って本当にしんどかった。もう1匹いるほうの猫が病院の匂いが嫌いでおばあちゃんの方を威嚇するから隔離せなあかんかっておばあちゃんは寝室とバスルーム、若いのはリビングって分けてからはおばあちゃんもうずっとバスルームに寝たきりで、でもたまにベットに来て一緒に寝たりして、粗相もあんまりせんようになって、なんで急にちゃんとトイレいけるようになったんだろうってずっと思ってて、若い方と別部屋にしたから?でもずっと前に試したときはベットで粗相してもうアカンアカンてなっててんけど、今回は全然粗相せんくなって、息は苦しそうだけど薬もあるし、14歳くらいだとみんななる病気だからって言われてそうか、そういうもんなんか、ってもっとずっと一緒にいられると思ってた。

撫でられるのが大好きで、私と夫がソファに寝転がってると間に挟まりに来るような子だった。初めて会ったときはだいぶデブでお腹ぽよぽよで、お腹に乗ってきたら苦しくなるくらいしっかりした体つきだったのに、最後の方はもう片手で持ち上げられるくらい軽くなってて、ずっと注射してるのに全然良くならないから病院変えようかとかいう話もしてて、月曜日に出る検査の結果で新しいところ電話しようっていってて、でも夫は忙しくて電話できなくて、で火曜日も結局同じ病院行って、すごい吐いてたけど検査結果は別に悪くなかったから次に来るのは金曜日でいいですよって言われてあぁ毎日こんでもいいんやそれなら楽になるかなって思ってたら、その日の晩に死んじゃって、死んじゃったらもうお前のために何もできないじゃんって、

 

嫌がってる病院なんて連れて行かなけりゃよかった、家でゆっくりさしてあげればよかった、アルバイトなんて始めんとずっと家に一緒におればよかった、薬だって嫌がってなんども吐き出して、ふたりがかりで口開けて喉の奥に突っ込んで、なんであんなことしたんだろう。もっと食べられそうな餌だって探してあげればよかった、胃が空っぽだったんだって。まだまだ必要だと思って胃が弱い猫用の餌、アマゾンのAboで頼んでんのに、この前届いたばっかりなのに、もう必要ないんやって。

悲しいんだか悲しくないんだかわからないんだけど、例えば彼女が寝てたバスルームのシートはまだ洗濯できなくて、彼女のために置いてた餌とか、水飲みとか、そういうのを片付けたくなくて、そのままにしていて、何も動かしたくなくて、栄養剤をあげるための注射器とか、要冷蔵の餌は冷蔵庫に入ったまんまで、もう減ることはなくて、どういう気持ちかというと、彼女がいなくなったのが寂しい。

寂しい。

服をそこらへんに置きっぱなしにしても粗相されんでいい。夕飯の残りを盗み食いされることもない。猫同士喧嘩して夜中にバタバタうるさくない。ブログ書いてる時に膝に乗ってきて、足がしびれて動けなくてうぅってなるのももう無い。特別なお肉をお皿に出す時に足元でうろちょろしてる子はもういない。

もっと一緒に写真を撮っておけばよかった。痩せてかわいそうで、あんまり撮れなかったんだけど。

タプシー、大好きだよ。ずっとたまに思い出すから。